テレビや雑誌で取り上げられているO脚体操などは、その場である程度膝が近づいても、また元に戻ってしまうものばかりでした。それどころか、自分には適さない方法を無理にやりすぎて痛みを起こし、当治療室に来院される方が後を絶ちません。それらの大きな間違いは、膝の関節にしか着目せず、膝だけを何とか近づけようとするからです。
O脚の一番の問題は、骨盤から背骨への骨格全体のアンバランスが下肢の関節に負担をかけ、膝が開いてしまうことです。そして、実は膝関節よりも股関節が重要で、膝を寄せるのではなく、膝の向きを変えなくてはなりません。そうした基本のゆがみを治してから、自分のタイプに合ったエクササイズで無理なく美脚をキープします。O脚が治ると同時に股関節の向きが良くなって骨盤周りがスリムになり、使う筋肉が変わるのでヒップアップになる――。ここまでが一連のプログラムです。そして何より回避しなければならないのが、将来的に変形性膝関節症や股関節症に移行してしまうこと。ひどいO脚には早期の改善が必要です。