近年、晩婚化や環境の悪化・生活スタイルからの負担等で、不妊のカップルは年々増加しています。以前は女性ばかりの問題といわれていましたが、男性側の問題が同率にあり、相性の問題もあります。
女性不妊の病理的な原因は大まかに3つあり、卵子形成・排卵障害によるもの、卵管のつまりによるもの、着床障害によるものがあります。
男性不妊の病理的疾患は、乏精子症・無精子症・精子無力症・奇形精子症・膿精液症・閉塞性無精子症・精管欠損・ED・ホルモンや染色体の異常などです。こういった病気があれば早期治療により改善させ、不妊治療に進んでいくことになります。しかし、多くの夫婦は検査をしても異常がなく、原因不明のまま人工授精や体外受精を行なってしまっているのが現状です。問題がなければ一回の試みで着床→分娩となるはずが、数年間繰り返しても成功せず、最後には子どもを諦める選択をしなければなりません。一度不妊治療でホルモン薬を使い始めると子宮内膜が徐々に薄くなり、卵の質も悪くなって自然妊娠する可能性は低くなっていきます。女性は一生副作用に悩まされることにもなります。
怖いリスクを認識しないまま、肉体的・精神的・金銭的に多大な負担のかかる不妊治療を何年も続けたのち、疲労困憊されて当治療室にお越しになる方も多いです。カイロプラクティック・ケアにおける不妊へのアプローチは、何をおいてもまず骨盤です。骨盤内で精子・卵子を作り、骨盤がゆりかごで、子宮がフカフカの布団になるわけですから、骨盤のゆがみを改善して、生殖器への血流を促進することが先決です。当然男性の骨盤も治さなければいけません。他にも状態により様々なケアを行ないますが、それ以上に重要なのはご夫婦一緒に行なってもらう自己体質改善法です。今までこういったものは女性まかせのことばかりでしたが、ペアで行なわなければ意味がなく、目標もあることなので夫婦で前向きに取り組めるカリキュラムをご用意しています。
一般的な不妊の原因として、糖尿病・生活習慣病・性感染症・冷え・疲労・ストレス・喫煙・過度なアルコール摂取・ダイエット・不規則な生活.睡眠・パソコンワーク・環境ホルモン・加工食品・添加物・コレステロール・食生活の乱れ・塩分や水分の取りすぎ・運動不足、または運動のやり過ぎ等々、様々あります。
「不妊治療をやめたとたん、体調も良くなりストレスもなくなってすぐに自然妊娠できた」という話をよく聞きます。何か悪い環境があれば一つひとつ見直して、良い環境に変えていくだけで、人間の体は自然に近い状態に変わっていきます。