名前の通り背骨が側方に曲がる成長期の問題で、曲がり方も原因も様々なタイプに分けられます。背骨が横へ曲がることで筋肉の痛みだけでなく、回旋方向へのねじれも伴うので肋骨を変形させ、内臓圧迫という怖い合併症が懸念されます。学童期から思春期に発症が多く、成長が止まるまで進行し、女子に好発するため美容的コンプレックスとなってしまいます。程度の差はあれ、クラスの女子の数人に見つかるため、かなり高い確率で発症し、年々増加傾向です。
あらゆる症状の中で、最も早期発見・早期治療が重要であり、まずは進行を遅らせることと、治療とともに徹底した側弯体操・生活スタイルの改善等が必要となります。一般的に改善が有効な期間は進行過程の16~17歳までであり、成長が止まってからは年々難しくなります。整形外科では数カ月おきにレントゲンを撮って経過を観察するだけということが多いので、せっかくの治せる期間を逃してしまううえ、成人以降になると治療が長期にわたってしまいます。10代の患者では自覚症状がない場合もありますので、気づいた時にはかなり進行している場合が多いことも特徴です。遺伝的要素もあるので側弯がある親御さんはお子さんの背骨の成長に注意が必要と言えます。大人の側弯症については、中年以降の進行第2ステージを予防するための治療が必要です。